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2021.04.27 Tue PCゲーレビュー:9 -nine-

エロシーンは付けてくれ頼む…

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Ep1
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Ep2
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Ep3
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Ep4
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ゆきいろまでやった上での考察
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1 キャラ
(1)九條都(CV:福圓美里)
新章で誰がメインかと言われると、恐らく都。
本編未描写だった能力の覚醒後のCGが描かれ、そもそも新章のとっかかりがEp1都BADからの分岐。
BADがED2のような感じになり、事実上の2√となる。
その意味ではシリーズを通して、最後のトリをもらった形となる。

(2)新海天(CV:種﨑敦美)
(3)香坂春風(CV:山岡ゆり)
(4)結城希亜(CV:藤田茜)
あとの3人は扱いに大差がなく、ED後の描写が少しある程度。
イーリス打倒後の記憶をインストールされ、その後が描かれる。

2 システム
新章だけやる人間は当然に想定されるため、そのためのスキップ機能は搭載しておくべき、とは思った。
豪華版を買ったのだが、正直「新章単体のほうが良かったなこれ」と感じてしまった。

これを解決するために、セーブデータ落として新章だけやることに…。
結果として、セーブデータ提供者の名前が最後の最後で登場するという問題が…。

3 音楽・演出
ゆきいろから特筆して追記することはなし。

4 シナリオ
自分でやった考察のけじめを付けながら振り返りと考察を行う。

(1)最後の観測
「最悪の結末へ分岐しうる枝が、残ってしまっている」→「最高の結末を、掴むために」という形で、都の後ろ姿でゆきいろが終了してからの続きを描く。この最後の観測とは、なんであろうか。

これは都BADのことであった。
最悪の結末とは、与一との接触による都の死亡ということになる。

しかしこの√が起点とはいえ、最終的にはすべての枝で与一の脅威は取り除かれている(直接の描写はないが、この枝の影響を受けて、天の枝でもアンブロシアを飲んで与一は消えている)。
反対に考えると、他の枝でも最悪の結末に分岐しうる可能性はあったとように思われる。

では、ここに対する答えは何か。
それはもう都に対してソフィーティアが言及した「特異点となりやすい」性質によると考えられる。

そもそもオーバーロードによる剪定が行われている以上、大半のBADはそこへ行く道すら与えられていない。
それにも関わらず、石化にいたるBADが残されていたのは、もう都の特異体質によるものであると思われる。
ゆきいろでは「翔に影響を受けた人間の行動によって分岐してしまった枝」というソフィーティアの言葉がある。
これはその裏付けではないだろうか。

そうなると、この√の与一に対してなぜイーリスはアーティファクトをばら撒いたのか、といった別の疑問は湧く。
単に最後っ屁で襲撃をするなら、天の枝の方がよっぽどやりやすい(ゴーストとの接触が早いため、与一から翔への認識がかなり早いはず)。

恐らくだが、オーバーロードが与一側にない以上、現状で発生している枝しか動きようがないのではないかと思われる。
そうなると、翔と与一の接触が果たされない枝の場合、そもそもとして与一側がどうしようもない。
消去法で、都の特異点により発生した(枝が残ってしまった)都の石化の枝しか、与一の接触の余地がなかったのではないか(この√は魔眼を使用しているため、明確に与一が都へ接触している)。

もう1つの考え方として、都が覚醒する日付以降はすべての枝の都が覚醒するため、与一の能力が全部落とされることになる。そうなると、与一が活動できる枝は更に少なくなってしまうのではないか。

(2)これはHappy Endなのか?
最終的にHappy Endになったものだと思われる。
前回ゆきいろ後に行った考察で「都」と「天」の枝のHappy Endについて考察したが、与一の無力化が図られ、全アーティファクトの回収がおこなれた以上、全てが解決したことなる。

そして最後にナイン=プレイヤーがこの世界の観測を離れ(ゲームエンドの名前を入れる部分)、めでたしめでたしということになる。
これは即ち最後に残った、犠牲が大きいが剪定もできない、イーリスを倒す枝すらも、扉を閉じることにより終わらせる(=何も起こらなかった枝を作る)こととなり、すべての懸念事項を回収しきったことになる。

5 総合評価
シナリオとしてはかなり短く、正直この分量で、シナリオ単体に差をつけて豪華版買わせるメーカーの根性に結構批判も来ているが、シナリオそのものの意味はそこそこに大きい。
ゆきいろ読了後のカタルシスと、そこに残る小骨が刺さったような違和感を最後に回収して、ナイン(=プレイヤー)を世界観から遠ざける、という終わらせ方は、最後まで唸らせるものであったと個人的には思う。

問題がある点は、シナリオ核心部分ではない、いわゆるイチャイチャ部分をもっと増やすべきであった。これがあれば多少は納得ができた(それに伴い、新規CGはもう少しあってもいいと思った)。

エロシーンがないことはもう最大にして最強の難点だからもはや多くは語るまい。
そこさえ問題なければ、有終の美をしっかり飾れたように思う。

ただ、上記を差し引いても、9-nine-という作品はいいものであったし、この新章によりきれいに完結した。
この作品に出会えたことに対して、最大限の感謝を。


いじょ

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