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逃亡者日記R

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2020.05.07 Thu エロゲーレビュー:9-nine-(考察side)

GWも今日で最後。
この作品に4日近くかぶりつきだったので、思ったより反動があってか、次のゲームにほとんど手がつかずという状況。
自分なりの締めとして、作品形態へのリスペクトも兼ねて、サノバ以来、久々に考察で1記事作ろうと思います。

【0 このblogの記事】
Ep1
http://escaper0702.blog.2nt.com/blog-entry-129.html
Ep2
http://escaper0702.blog.2nt.com/blog-entry-134.html
Ep3
http://escaper0702.blog.2nt.com/blog-entry-135.html
Ep4
http://escaper0702.blog.2nt.com/blog-entry-137.html

【1 最後の観測】
このゲームは「最悪の結末へ分岐しうる枝が、残ってしまっている」→「最高の結末を、掴むために」という形で、都の後ろ姿でゲームが終了する。この最後の観測とは、なんであろうか。

(1)前提条件
このシーンのソフィーティアの話
「天、春風の枝では枝の剪定が終わった」とある。
「しかし一つだけ、翔に影響を受けた人間の行動によって分岐してしまった枝がある」と言及される。
そして最後の都の立ち絵から、都の枝に絡むことは疑いはない。

(3)仮定1:都BAD
夜の神社に都1人で行く√は都が石にされる都BADの枝しかないため、このシーンではないかという仮定は浮かぶ。
しかし、「オーバーロードは望まぬ運命を否定し、なかったことにできる」「翔を導くことで、運命を固定化」とあるので、
そもそもこの枝自体がオーバーロードによって否定されているはず、と考えられる。
よってこの枝の観測をしているわけではない。

(4)仮定2:都END
となるとこの√の観測を最後はすることになる(消去法として、これしか残らないのもある)。

ポイントとなるのは「翔に影響を受けた人間の行動によって分岐してしまった枝」というソフィーティアの言葉。
この分岐については、翔が作った枝ではないということになる。

Trueエンド時点で、都ENDに乗せられる情報は、下記
(ア)都がすべての枝の都の記憶を所持している(∵Trueでの記憶のインストール)
(イ)イーリスは存在しない(∵9の未来接続がこの枝にも及んでいるため)

となると、「翔に影響を受けた人間」は都で、「最悪の結末」はこの場合、イーリスが存在しない以上、次点で来るのは都の死と考えられる。そこから考えると、都の性格上、想定される行動としては「与一を止める」ということになる。
(ただし、この仮定は「翔に影響を受けた」が微妙に引っかかることになる。影響を与えたのは厳密に言うとナインなので)

与一の都END時点での状況は「蓮夜を失っている」のみなので、魔眼、幻体、ワープ、槍飛ばしあたりは使用可能。
場合によっては、蓮夜の空間切断を使用可能である可能性もある。都√の与一自身は特段のロスをあまりしていない上、都が正義感で突っ走る可能性が高い以上、このルートが最悪の結末へ分岐しうる枝となる。

以上より、この枝の観測を最後にしたものだと考えられる。

ちなみに、Trueでの戦闘は希亜の枝ベースで行われているため、希亜以外の枝の与一はイーリス絡みの情報は行っていないと仮定して他の√に本当に脅威がないかを考えると、
(ア)春風√は与一自身も活動ができない
(イ)天√は与一自身は十分に動ける と考えられる。
都√は与一が翔たちの動きを認識してるか不明だが、天√では与一が明確に翔の動きを認識している。
この√も危険な可能性はあるが、それは天が自分からちょっかいをかけないから分岐しない、ということになるのであろうか。

【2 これはHappy Endなのか?】
(1)前提として:残る枝の考察
まず都、天、春風についてはそれぞれのBADを除いたENDが残ると考えられる。
幻体の操作という観点もあるが、作品の性質上、それぞれのヒロインと恋仲になった枝の否定はありえないだろう。

希亜についてはTrueが朝フェラの後に枝分かれしているため、Trueに行かない枝自体は剪定してしまって構わない。
イーリスのオーバーロードによる敗北の枝もあるため、Trueに行かない枝は落としている可能性が高い。
(ほかのヒロインのBADと同じ扱い)

加えて明確に残すと言及されている「イーリスを倒す枝」(∵「最良とはいえないけれど、剪定はできない」「命と引き換えにすることでしかイーリスは倒せなかった」)
この5つが最終的に未来へ続く枝であると考えられる。

(2)春風
わかりやすいところから。
最終END時点で乗る情報が「イーリスの死亡」で、この枝の懸念点はイーリスそのものであるため、これはHappy Endとなる。

(3)都
1で考察した「最後の観測」にもよるが、当然にうまくいったとするならば懸念点は払拭されていることだろう。

(4)天
ちょっと難しい。
最終END時点で乗る情報「イーリスの死亡」については、与一が接触しなくなる効果があるものの、与一自身の戦闘力は維持されている。
ゴーストとの戦闘の時点で翔の情報は与一に伝わっているため、与一と明確に敵対する余地が残る枝である。
「イーリスの死亡」が懸念点の払拭に直接つながっていないため、betterにはなるもののbestにはならない枝である。

(5)希亜
枝自体はごちゃついているが、この枝も完全にイーリスが懸念点なので、イーリスが死んでいれば問題ない。

(6)イーリスを倒す枝
大問題の枝。
イーリス自体は死んでいるが、メインヒロイン全員が死亡している√なのでBADもBAD。
しかし枝の剪定はできないため、この枝は未来へと進む。
この枝の翔の精神が持つとはとても思えない。

(7)Happy Endとは
結局めでたしめでたしといえるのは春風と希亜の枝だけ。
都と天の枝は懸念点が残るし、イーリスを倒す枝は問題外。

しかし、主人公をナインとするならば、話は変わる。
結局イーリスは倒せたので、全体として見れば無事に魔王は倒せました、ということになる。
翔も大多数の枝では幸せになっているため、まあそういうことなんだろうと、「そう割り切るしかない」

結局ゲームプレイをする際に主観(翔)か客観(ナイン)かというスタンスでもHappy Endの定義は変わると思われる。
個人的には後味はビターなゲームだと考える。

【3 チェス盤の意味】
Ep4のパッケージにはチェス盤が描かれている。
これは特に根拠もない、雑駁な考察にはなるが、最終的にナインとイーリスで、それぞれの世界から翔と与一を使って戦いをするこのなるが、これがいわゆる盤外から駒を操るのに見立てられ、パッケージがチェス盤になったのではないかと推察する。

それぞれのプレイヤーの勝利条件も違い、イーリスは盤面の駒の破壊(翔の心を折る)することで操作可能な駒を盤面から除外することで勝利することを狙い、ナインはジ・オーダーによるプレイヤーへの直接攻撃により、対戦相手そのものの除外を狙う。

このゲームの世界観は、最終的にはゲームボードなのではないだろうか。

【4 ナインという舞台装置とその効果】
【2 これはHappy Endなのか?】の考察で「主観(翔)か客観(ナイン)か」という話に言及したが、このゲームはEp3までとEp4で大きく変わり、Ep4でプレイヤーは主人公との同一存在であるナインである、と明言される。オーバーロードの言及はEp3からで、この時点では翔のアーティファクトということになっていた。これにナインという存在を設定し、オーバーロードは神の視点(客観視)たるナインが所持していることになった。このことについて、考察を加えたい。

この舞台装置のメリットとして、複数ヒロインを攻略する(しかも、作品としてもロープライス作品で独立させている)ことについて、神の視点を導入したことにより、意味合いを持たせたことに成功している点が挙げられる。
つまるところ、それぞれを完全な独立している話としているのではなく、横串を通す存在を導入することで、「独立」しつつも「グランドエンディングにおいて話を結合させる」ことに成功していると考えられる。

逆にデメリットとして、作品を読み進めるうえで、客観視を強制されることである。
エロゲに限らず、創作物のプレイスタイルというのは各々あると思うが、よく聞くものの一つに「主人公視点」か「俯瞰視点」か、言い換えると「主人公になったつもりで作品に没入するか」か「あくまで作品として読むもの」かという違いは挙げられる。
エロゲは音、画像、動画もあり、テキストを自身で読み進める(オートモードもあるが)という点で、アニメ等に比べ能動的に動くこともあり、比較的没入感は高い媒体である。
そのエロゲというメディアにおいて、客観視を強制するのは、必ずしもプラスには働かないものと考える。
ナインという視点を導入したことで、実際の物語を歩む翔とはある意味では距離ができることになり、個人的にはちょっと違和感を覚えることはあった。

【5 9-nine-という作品について】
9-nine-という作品群は、あらためて説明するまでもないことだが、 ロープライスの作品4つとして出ている。
一方で、各作品の独立性は高くなく、フルパッケージの作品として出ていても、さして違和感はない。
最後に、9-nine-という作品がロープライスの作品群として出た意味について考える。

いい点としてはとして3点ほど考えられる。1点目は後発の作品を、ある程度は臨機応変に動かせることである。ライターさんのtwitterを見ると「反応を見てキャラの動かし方を変えられる」というつぶやきがあったが、まさにこれだろう。

2点目として、この手の作品(いわゆる大きなグランドエンディングがあり、各ヒロインの√はそこから枝また、分かれするような作品)の場合、往々にしてグランドエンディングの√で攻略されるようなセンターヒロインが、言い方が悪いが正史みたいな扱いをされる場合もある。しかし、9-nine-シリーズはパッケージも4つ出ているため、いわゆるセンターヒロインというものは存在しない。

もちろん最後はゆきいろで占めているので、希亜がそこに当たるという考え方もあるが、【2 これはHappy Endなのか?】で考察している通り、枝として最後に残ったのは、各ヒロインと結ばれる未来に、イーリスを倒す未来の5つである。いわゆるグランドエンディングは「イーリスを倒す未来」であり、各ヒロインと結ばれる枝については、ある意味では等価である。
そう考えると、いわゆるセンターヒロインを発生させないという意味で、ロープライスの作品群で出したのではないかと考えられる。

3点目は、現在のエロゲ環境の問題にもなるが、おそらくこのボリューム、この内容をフルプラの一本のゲームとして出した場合は、プレイハードルとしてはかなり高いものになる。
今のエロゲユーザーは他にもアニメにソシャゲにVtuberなどなど、安価でむしろ時間を多く使うコンテンツを他に抱えている場合も多く、年齢層も上がっているため、1本のエロゲに対して消化する時間を多く充てられる人はそこまで多くないと思われる。
そういったユーザー層を相手にする場合、1つ1つを区切ることができるロープライスの作品群として出すことは、心理的ハードルを下げる効果があると考えられる。

逆に悪い点としては、単に話を忘れる、ということは挙げられる。
ケアの方法として、猫忍えくすはーとシリーズは一応「前回までのあらすじ」というものが設定されている(正直、前回のことをちゃんと覚えてなくても差支えがない作品群なので、私は読まなかったが)。一方でm9-nine-シリーズも、ゆきいろになるとオーバーロードで各枝の概略を確認できるが、それまでは特にreviewみたいなコマンドはない。
私の場合はそらいろから一気にやったのであまり問題はなかったが、それでもここのつの内容の細部は思い出せなかった。
時間経過のデメリットはあろうかと思う(ただし、それをケアするため、天と春風はそれぞれ前の枝から分岐するようになっているため、多少はシナリオ上おさらいしてくれる)

【6 最後に】
考察としては以上。
あとは最後に雑感など。

作品としての評価は、個人的は非常に評価が高い。
それは心を揺さぶった、という点に尽きる。
つばす先生の絵を用い、強力な声優をそろえ、単なる萌えゲーとして作っても問題なさそうなヒロイン陣に、あえてかなり賛否が出そうなシナリオを乗せたことは冒険だと思うし、その結果生まれた決してHappyとは言えない読後感は、最近そういった作品に手も付けていなかったこともあり、非常に印象深かった。

この考察で自分として一番言いたかったのは【2 これはHappy Endなのか?】で、個人的にこの作品はHappyEndではないんだと思っている。でもそれは翔に主観を置いているからで、読み方としては【4 ナインという舞台装置とその効果】で述べた通り、客観視というものが示されている以上は、翔に主観を置いた読み方は間違っているのかなとも思う。

新型コロナウイルスによる緊急事態宣言という状況下ではあるので、こんなことを言うのも若干憚れるが、この作品に対してじっくりと向き合える時間があったことは、プレイするタイミングとしては最良だったのかなとも考えている。

以上。

2015.03.06 Fri エロゲーレビュー:サノバウィッチ(考察Side)

通常感想はこちらを参照→エロゲーレビュー:サノバウィッチ
ここでは、シナリオ内の疑問点について、私見を中心とした考察を加えていくこととする。

【1.寧々は何年の時を遡ったのか?】
魔法が発動し、RESTARTに至る際に寧々は何年かの時を遡ることとなった。まずはここで何年の時を遡ることになったのかを考察することとする。

作中を見るに、時を遡り寧々はすぐに行動を起こして離婚が行われている。逆に考えると、離婚時の年齢がチャプター0の起点と考えてよさそうだ。
ところでここでさっと調べたのだが、離婚率などは有意の統計データがあるのだが、離婚時の男女間の年齢、子供の年齢についてはあまり有意な統計データがない。私的な事情で恐縮だが、私自身の話を持ってくることとする。
私は両親が不仲で離婚しているが(※1)、その時の年齢は私が中学2年の時であった。後に聞くと、中学に入るまでは待ったとのこと。知っている同境遇の方に昔、話を聞いたこともあるが、中学生までは子供の影響もあるので、良識的な夫婦であればこの辺りまでは離婚をしない傾向にある様子である。

寧々の家庭はそれなりによさそうなご家庭に見受けられるので(※2)、そのような価値判断で離婚したと仮定しよう。ということで、この時期の寧々は13~14歳くらいではないか?と判断できる。

この判断の理由はもう1つあり、RESTARTで寧々の説得を受け入れ離婚していることである。この時点で寧々の年齢が幼する場合、当然両親が聞く耳を持つはずがない。中学生程度の年齢であれば、自分の人生に関わる判断について述べる機会もあるだろう。そういった事情もあり、この辺りではないかと推察した次第である。(※3)

さて、チャプター1時点での年齢だが、エロゲ的お約束で考えるならば18歳である。当然ですね。
結果寧々のタイムスリップは4~5年程度ではないか、と結論付けられる。

※1:それもあり寧々が気になったというのもあるかもしれない。
※2:子供の事なんて考えないDQN家庭だとお構いなしどころかDV気味に離婚する可能性だってある。
※3:雑則的な追加推察ではあるが、あまり幼い時期にタイムスリップした場合、精神と外見年齢を合わせる努力が大変であり、そもそもチャプター1相当の年齢までが長すぎて、寧々の精神が持たない可能性もある。こんな境遇になった人間がいないのでサンプルもクソもないが、人間がこんな状態で5年精神が持つのかすら怪しい。

【2.4~5年の間、台本を演じ続けるような人生は可能なのか】
さて上記の結論を踏まえると、寧々は台本を演じるかのような人生を4~5年続けることとなる。細部についてはいいかげんでいいのかもしれないが、人生における重要ポイントは同様の行動が求められるわけだ。

タイムスリップで過去を変えるというのはテンプレだが、間違えて過去へ行ってしまったから本当に最低限だけいじくって(※3)あとは極力影響を与えないようにする、っていう試みはなかなかに珍しい。
過去に戻った人間がいないので何とも言えないが、過去に戻って全く同じ行動をとった場合、同一世界線に戻るのかということは疑問が生じる。そもそも寧々も言っているが、過去の記憶をもって戻った時点で世界線に変更が生じているのではないか、と考えるのが自然である。バタフライ効果ってやつですな。

さて、そんな状態で寧々の精神状態は如何ばかりであるか。
まず孤独感が相当キツイものになる。当然事情を知っている者は誰もいないし、相談なんてできるはずもない。ここで寧々にとって幸いだったのは、元々魔女として周囲に壁を作っていた付き合いをしていたのもあり、ある程度そういった生き方に慣れていることである。
次に失敗が許されないことである。シナリオの結果を見る限り、世界線自体にある程度の復元力が見受けられるので、事象に直接関係ないことであれば致命的な影響は見られない。ただそもそも姫松に入り損ねたらアウトだし、他にも寧々の人生においてここはこなさなくてはならない、というものはあったはずである。そこに一発勝負をかけなくてはならないプレッシャーは半端ないものであるし、以前と違い無駄なプレッシャーもかかったはずである(※4)(※5)

※3:両親の1ヶ月の離婚の遅れと、継母との関係修復以外、意図的な変更は行っていない。
※4:とはいえ、姫松の試験問題自体は知っているはずであるが…。
※5:どうでもいい話だが、私はタイムスリップした後に通った大学に入り直せと言われて、入り直す自信はない。

【3.作中の方法以外で、寧々と柊史が再び恋愛関係になれたのか】
柊史は「また寧々と会えれば必ず好きになる」とか歯の浮くようなセリフを言ったが、実際は欠片をぶち込んで記憶を取り戻した形で問題の解決は図られた。
さて、当初の関係者の想定通り、再びこの方法以外で恋愛関係になる可能性はあったのだろうか。

普通に考えると魔女になれない時点で、通常の方法で寧々と柊史が恋愛関係に陥る可能性は限りなく低そうである。まずきっかけがない。記憶が飛んでるのに、会ってそのままフォーリンラブなんてあるはずもない。柊史は適当なこと言い過ぎである。だから「ウソツキ」って言われる。
まあその辺も踏まえて七緒と柊史は心の欠片を寧々に持たせる、という賭けをしたのであるわけだが。

寧々も「なんで秘密にしていたのか、おこです」みたいなことを言っていた。作中でも七緒が「寧々に秘密にした方がいい」ということで、そのいくつか理由を述べている。ところがこれ、最善手どころか勝利するためのほぼ唯一の手になるので、おこなんて言っている場合ではない。ちゃんと秘密を守った柊史に感謝すべきである。

【4.心の欠片を入れなおしたRE柊史は果たして元と同一なのか?】
さて、ここからは柊史の考察である。RESTARTではめでたく再会を果たしイチャイチャし始めてるが、こいつはもとの柊史と同一人物と言っていいのか?という疑問が生じる。

作中では「混ざり合う」という描写がある。RESTARTの人生を歩んだ人生に元の記憶の同化が図られたわけである。さて、寧々と違い、RE柊史については何かの影響を与えない限りは元の世界線と同様の人生を歩んでいるはずである。もし寧々行動変化によるバタフライ効果が特別な影響を与えなかった場合は、ほぼ同一人物といっても差し支えないレベルになるはずである。ところが姫松に入った時点で、寧々が違うクラスにいる、寧々がオカ研にいた時に出会った相談者が違うなど、姫松内部で変化が生じているため、少なくとも2年に上がるまでの間に何も柊史に影響がなかったと考えにくい。

ということでやはりここに元の心を入れた場合、やはり微妙に違う印象の柊史が完成するのではないか。それは果たして元の柊史といって差し支えないのだろうか。

他作品の例であるが、DQⅥの話を挙げたい。細かい話を省略するが、主人公とハッサンというキャラはゲーム冒頭で心だけを夢の世界に飛ばされ、そこから冒険が始まるわけであるが、夢と現実の同化が早かったハッサンは完璧に融合できたが、融合が冒険の後半にさしかかる主人公は、融合した結果微妙に印象変わったという指摘を妹から受ける描写がある。(※6)(※7)(※8)
サノバウィッチとの違いは、DQⅥが夢と現実、という同一世界線の別世界で心をやりとりした事に対し、サノバウィッチは同一世界で違う世界線で心のやりとりをしたという違いがあるが、いずれにせよ心の融合が遅れた場合、多少違った人間像になるのは他の創作物でも支持されている考えとは言えないだろうか。

※6:厳密には妹ではない。夢世界で妹だが、現実世界では主人公を拾っただけであり、勝手に兄扱いしてるだけである。
※7:この指摘は実際にゲームでターニアから行われる(はず)
※8:マンガ版は、ムドー討伐(=ハッサン融合)~まおうのつかい討伐(=主人公融合)まで年単位で歳月が経っていた。また、ハッサンは体は石化していたのに対し、主人公の体は夢は夢、現実は現実で行動してたため、それぞれでもっている記憶にそれなりの違いがある、という事情もある。

【5.これはHappy Endなのか?】
ここで核心的な話題に触れることにしよう。ここまで長々と呼んでくれた方(いるのか知らんが)に感謝したい。さて、RE柊史が元の柊史と厳密には違うという価値判断に立った場合、上記の疑問が生まれてくる。

泣きゲー全盛期の00年代、いわゆる転生エンドが散見された。どういうものかというと、とりあえずヒロインを何らかの形で消して復活させてお涙ちょうだい、という方法(※9)が割と多かった時代に、異種族ヒロインで適用させるための方法の一つである。
SAGA PLANETSに「ウソツキは天使の始まり」というゲームがある。(※10)ヒロインに天使であるアリスというキャラがいるのだが、最後は消されて主人公と離別する。ところがエンドで転生体と出会い、再び恋愛していく…というものである。

さて、上の説明だけみてどう思っただろうか。多分、今の萌えゲー全盛期のシナリオに慣れていると「え?HappyEndじゃないだろこれ?」ってならないだろうか。

転生するのが主人公かヒロインかという違いがあるが、パターンとしてはこれに近いものがある。100%同一人物判定ができないキャラに対し、再会し恋愛するのってHappyEndって言えるのか、というのがこの項の疑問である。

ここでは大きく分けで2通りの疑問を投げかけたい。1つは「HappyEndの考え方」もう1つは「今のエロゲーマー的にこういうエンド(シナリオ)ってありなの?」ということである。後者については議論して何か有意な結論が出るわけではない、今後の評判を見て、「ああこういうものか」と納得することとする。ここでは前者について議論する。

まず前提条件であるが、この項は前項の「RE柊史が100%同一人物ではない」という仮定の下、話を進めている。これが同一人物であるならば、紛うことなきHappyEndである。

1.初期世界線ベース
初期にいた世界線ベースで考えるなら、もう逆にBadとしか言いようがない。作中で言うならばRESTART直前の描写である。記憶がない寧々がRESTARTポジ(隣のクラス)でいるので、将来的に元の世界線の柊史が寧々を攻略することを匂わせてはいるが、上記項3で述べた理論がそのまま当てはまる。(※11)
主人公の肉体をベースにした考え方である。

2.寧々ベース
寧々を中心としてHappyかどうかを判定する考え方。この考え方はHappyEndに他ならない。寧々は幸せになる。
ここでのポイントは、主人公の同一性についてはあまり問題ならないことである。寧々の視点に立つのであれば「自分のことを思い出してくれて、好きになってくれて、イチャイチャできる」わけであり、元の主人公と全然違うわけでもない。
シナリオ全体を俯瞰してHappyかどうか判断する考え方である。

3.柊史ベース
Re柊史を中心にした考え方。いいかえると主人公を中心とした考え方である。
ここでのポイントは上記で述べた「柊史の同一性が担保されていない」ことに加え、「記憶をゲーム開始直後段階(=めぐるとすら会っていない)で上書きされるため、他のヒロインを攻略する可能性は全部潰される」という点である。この点からも、「主人公」の同一性が担保されていると言い難い。(※12)
柊史の最終的な同一性、主人公とはなにか、という2点に立った考え方である。

4.心の欠片ベース
移動した心の欠片をベースとした考え方。ここの心の欠片はプレイヤーの認識に言いかえることが出来る。柊史は作中で寧々と初めて会っているため、基本的に柊史とプレイヤーの認識は共有されている。RESTART直前に柊史が寧々を思う心(≒プレイヤーの思い)を用いて心の欠片にしてるので、いわゆるその部分を別の柊史にくっつければ問題ないだろ、って考え方である。
ここでのポイントは、これまた同一性自体は問題になっていないということである。上記の心の欠片から抜け落ちている部分が発生すると問題だが、全部融合している以上、思いは全て残っているから問題ないでしょ?という考え方。
記憶と認識をベースにする考え方である。シナリオ上はここの立場に立ってシナリオを組んでいるように思える。

以上である。プレイヤーサイドから見ると主人公が2人いる扱いとしても見られるため、さっとまとめると「元の柊史」「RESTARTの柊史」「移動した心の欠片」「寧々(=シナリオ全体)」のどこを起点にするかで、Happyの基準が全然違う。(※13)すべての問題解決をHappyとする原理主義者からは到底受け入れられないシナリオであると思う。

※9:ご存じOne、Kanon等の鍵ゲーから端を発する。
※10:四季シリーズ、さらにその前のキネティックノベルの前である。
※11:一応合コンやるっぽいけど…
※12:主人公は攻略可能なヒロインを攻略できるすべての可能性を持っていてこそ主人公である、と個人的には思う。
※13:RE柊史が100%同一人物とするならば、元の柊史=RESTARTの柊史=移動した心の欠片すべてに同一性が見られるため、話はもっと簡単になる。

【6.魔女と代償と服の関係性】
紬は幼少時に男装をさせられていたという記述があるが、結果の代償が「かわいい服を着られない」ということである。ということは関係性があるのだろうか?もっと突っ込んで考えると、紬の魔女服は紬好みのかわいい服である。やはりこの辺りも契約者の色が出るのではないだろうか。

ただそうすると寧々は特に代償等の事情がなくてもオナニー大好きになってしまうということに…。と思ったらRESTARTで発情ないのにローター二刀流でオナニー大好きでしたね。そうすると結局なんだかんだ言って寧々の魔女服は寧々の内心の発露なのではないだろうか…。


寧々はえっちかわいい!

こうさつを おわります

2012.03.14 Wed エロゲーレビュー:はつゆきさくら(考察side)

こちらは考察です。
感想と比べよりネタバレ色が強くなるのでゲームが終わった後読むことをお勧めいたします。

【諸注意】
個人的主観に基づく意見です。考察で間違ったこと書いてあってもあまり激しく突っ込まないでね。まあ訂正は歓迎ですが。
あと今回の感想は、ベースとして2ちゃんねるエロゲー作品別のはつゆきさくらスレを参考にして、自分の意見を補足しているスタイルをとっております。

【キャラ考察】
以下はキャラを軸にした考察です。

▲桜以外のメインキャラ
●夜
・√考察
1、作品全体から見た√の立ち位置
1番目は生霊の伏線回収。ランの正体に繋がる重要な伏線である。生霊に絡むヒロインは夜しかいない。
2番目はゴーストダンス。卒業√でも夜の技として重要であるし、ゴーストを呼べる手段としては反魂香以外で唯一明示されているものである。
3番目は初雪が「ゴースト」として平和にエンディングを迎える√である。

2、初雪はエンディング時点でゴーストなのか?
作品の描写では生者としてエンディングを迎えているという可能性も否定はできない。
根拠としては3/21の大会にいた→復讐してない→人間になっているというものである。
ただ、これは大会のときはあずまにしか見えてなかったって描写があるので否定できる。

あと若干メタ的な考察になるが、生者として解釈すると希√との差別化が取れない。
綾と桜を除いたヒロイン3人の√では、初雪が最終的に取る選択肢が違っているものだと考えられる。
根拠としては、希√で明確に生者として初雪が帰還し、シロクマ√では明確に復讐を最後まで貫き消滅した描写である以上、夜ルートでも何らかの結末が描かれるべきであり、
他で描かれていなくて妥当な結末としてはゴースト化エンドくらいしかない。

3、初雪が生者として生きることを選べなかった理由とは
希√との対比になるが、夜√では夜の復活を助けるまでは決めてたけどその後のホテルでのサクヤとの会話でこれからのことは決めてない。
対して希√では「地獄の底から這い上がってでも」復活したいと思っている。

・キャラ考察
1、卒業√カラオケで夜の機嫌が悪かった理由
過去のスケート絡みのトラウマの延長線?

●綾
・√考察
1、作品全体から見た√の立ち位置
通常√で言えるのはこの作品の過去にあたる部分である。夜、シロクマ、希と違いこの√だけはifではない。
卒業派生は正直バッドエンドだと思う。

2、綾はランにも取りつかれたのか。
「彼女は反魂香によってなにか別の何かを呼び寄せてしまったんじゃないか?」とあるが、「俺の知ってる誰かの笑みだった」ってあるのでおそらくそう考えるのが適切。
そう考えたらカンテラに行った理由も納得できるので。
と考えると罠にかかった獲物に対する憐憫の目をしたってのは喫茶店に初雪を誘導できたことに対するランのリアクションだと考えられる。

3、プロローグでの綾の発言「死んだんじゃなかったかい」の考察
理由は2つ考えられる。一つは記憶混濁によってアキラとごっちゃになっている。もう一つは綾√の最後で「現世を捨てる。ゴーストになろう」って初雪が言って、それで綾は気を失ったから初雪が死んだと思っている。
個人的には後者の解釈の方が自然だと考える。前者だとシナリオ上なにも発展がない理由になってしまうので、過去(綾√)とのつながりを踏まえても後者がより自然だと考えられる。
ただこれに関しては他の描写がないので判断ができない。

・作品全体から見た綾の扱い
細かいところは後述するが、ナツユメでいう真樹√に近い。√上は歩以外のキャラより優遇はされているが、言い方はよろしくないが主軸のヒロインの踏み台になっている感がする。
そして救われていない。ゲーム中での描写で最終的な意味で結ばれているものはない。結局綾√で一回記憶をなくし、その後は片思いorお互い死ぬなので。

・綾のポジション考察
卒業√でとった、たとえ間違えていても初雪と添い遂げることを選んだということについて。
確かにゲーム全体として考えれば希や夜の方がはるかにいいポジションにいた。初雪を止める側だったので。
ただ初雪、もっといえばユーザー側として考えれば、たとえ間違えていたとしてもずっと付き従ってくれるヒロインというものは相当かわいいキャラであると思う。
そういった意味でも他のキャラとは違う立ち位置を確立できているのではないだろうか。

・シロクマルートの綾はどこに消えたのか。
綾の性格的にそのまま大学行って連絡なしは考えにくいので、カンテラ関連の記憶完全に消されたと考えるのが妥当か。
記憶ってそんなバンバン消せるのかという疑問は残るが、ランが綾にとりついていたいたことまで考えると、そう難しいことでもないのかもしれない。
アキラを消したことで記憶も失われたことを踏まえると、何らかの形で記憶ごとランを綾から除霊し、元の生活に戻したのではないかと考えられる。

●シロクマ
・√考察
1、作品全体から見た√の立ち位置
初雪が復讐を最後まで貫き通した結末を描いている√である。それ以上の描写は乏しいが、ラン=オーナー説の私的最大根拠はこのルートで示されていると思う。

2、桜とシロクマが初めて会ったときに桜がシロクマに感じていた匂いとは?
シロクマが市長の孫娘だからと推測される。

3、シロクマ√の軽さについての考察
企画段階ではそれなりに話に絡む予定だったけど話作ってるうちに
議員の孫ってポジションはやっぱりいらなくなって、キャラだけ残っちゃったって感じがする

2chのはつゆきスレそのまま抜粋。なんかそんな感じがする。

●希
・√考察
1、作品全体から見た√の立ち位置
初雪が生者としてエンディングを迎える√である。卒業√でも重要な「人間として生きる道」があるということを示している√だが、それは卒業√で明確に描写されているためこの√では匂わせる程度に留まっている。
ある意味では唯一のご都合ハッピーエンド。それも希人気に一役買っているのではないかと個人的には考えている。

2、爆弾の使い道
旧市街で爆発という描写があるので、おそらく過去の清算に使ったのではないか。

・初雪復活の理由
夜√考察でも書いたが、復讐のその先を考えたのがこの√だけ初雪が「お前に会いたいから地獄の底から再び這い上がってこよう」と言っている。

「死者が生者に干渉などできるか」「逆もしかり、生者が死者に干渉しようなどと、おこがましい」これを体育館で言っているということは、この時点で復讐をする気がさらさらないということだと考えられる。

▲シナリオ上重要なサブキャラ
●ラン
・ラン=カンテラオーナー
直接の言及はないが、可能性は高いと考える。論拠は以下。

1、夜√
ゴースト「カンテラのオーナーがあなたを呼んでいます」
→ホテルにいるゴーストに近い人物であると推測される。

その後のオーナーとのやり取り全体
→これだけだとオーナー≠ランでも分からなくもないが、オーナー=ランとすると合点がいく。

2、シロクマ√
「(子供を巻き込むなという)あなたの言葉、私にはキツかった」
卒業√までやっているとわかるが、決定打。
ランは子供(初雪)を巻き込み復讐をしているのであるし、子供を巻き込んで何かをしているキャラは作中ではランしかいない。

3、卒業ルート
状況による推察にすぎないが、綾にはつゆきの行く末を頼む部分が、オーナーなりに復讐の後の初雪が孤独にならないように配慮しているように
取れる。

4、声優
オーナーとランは声優が同じらしい。俺にはわからんかった。

5、カフェ全体
人形カフェなのがヒント。ランは人形。

・ずっと入院しているランの収入源
生きてる人間の協力者。だからこそシロクマを捕獲できた。

・ランの年齢
敦から初雪の保護者を頼まれる→事故当時ですでに18くらい?
そこから10年ってことは…深くは語るまい。

・ラン本体
オリエント工業製品だよな。むしろ何を考えてホール付けたんだよ…。

・ランがシナリオに与えた状況のまとめ
綾√:ほぼランが状況を掌握。
夜√:ランが主人公の生き方を容認。(3月1日のオーナーとのやり取り)
シロクマ√:これまたほぼ思惑通り。
卒業√:綾を唆して状況に関与。

希√:ニート

●サクヤ
・卒業√で、サクヤは初雪に恋をしていたのか?
最後の宮棟の発言、写真ではつゆきの上にちゃっかり乗っていることから、その線が濃厚だと思われる。
まさかのはつゆきサクヤ。

・サクヤの人間関係考察
1、綾
相当悪い。サクヤからしてみたら2年間かけて桜のためにお膳立てしようとしていたのに、綾が脇からもっていこうとしているのは正直たまったものではないだろう。「なんなのこの人?」的な扱いなのではないだろうか。
その後も「これは桜と彼の物語だ、あなたはお呼びじゃないの。あなたこそゴーストなの」の発言とか相当キツイ。まあこれはワンチャンサクヤが嫉妬している可能性も無きにしも非ず。

2、夜
結構甘い。夜√ではメアを止めに行って来い的な発言もするし、卒業√でも結構信頼が厚い部分が見て取れる。
おそらく桜と仲が良かったからではないだろうか。

3、シロクマ
シロクマ√でエンディング後桜としてシロクマを見守っているあたり、好意的。
っていうか綾以外みんなに結構甘いw

4、初雪
なんだかんだで初雪にとどめは刺していない。街の守り神が殺生をするのはいかがなものか的な考えがあったのかもしれんが、単純に境遇に同情しているのではないだろうか。

▲サブキャラ
●恵
シロクマ√の本屋のおばさんの娘なのではないだろうか。

●来栖
個人的なイメージとしてはミスリード担当キャラ。
何かありそうで、結局あまりなかった。

●宮棟
・立ち位置考察
カスガ総代として、サクヤのバックアップ。最終的な目標は爆破事故後の清算である、桜および初雪の無力化。
宮棟の考えは観劇場面を読み返せば分かるが、内田川邊が滅ぶようなことは阻止するということ。
それを考えると余計なことであるサクヤに従わず独断で桜の消滅に走ったことなどの説明はつく。
卒業BADの綾への扱いはよくわからないが…。

卒業BADのみおそらく死亡。

▲はつゆきさくら
●桜
・√考察
1、作品全体から見た√の立ち位置
強制BADに関しては唯一桜がゴーストプリンセスとして大暴れする√。
卒業√に関しては言うまでもなく、はつゆきさくらというゲームの根幹。

・ホテルにあった小さな女の子のミイラは桜なのか
これに関しては私的には非常に残念だが、実際の登場人物で死亡していて、その中であそこにいる理由を持っているのが桜以外にないのでおそらく桜だろう。また四季本のショートストーリーにもそれを匂わせる描写がある。

ということはやはり桜は死んでいるという解釈をせざるを得ない。ただそれだといまいち腑に落ちないのが「今こそ、私もあなたも、生者になるか死者になるかを決定するの」というセリフである。これに関しては、マジでわからない。

・桜はゴーストになったのか
エンディングの写真に参加できる以上は、何らかの形で存在はしていると解釈できる。
脳内でアフターストーリーを妄想するならこの解釈は必須。

・桜のカードの出所
サクヤのバックアップを考えるとおそらくカスガで出していたのだろうと推測。

・桜がどこに帰っていたのか
性質上街からは出られないはずなので電車に乗って適当に帰っているのだろうと推測。

●初雪
・復讐
初雪は2つ復讐の復讐を持っていて、1つはサクヤへの復讐、もう1つが爆破を容認した佐々木への復讐。
初雪自体に後者の復讐を強く行う動機があるわけではないのが、はつゆきさくら全体のポイントである。
元々の動機がランとの再会のためというものであり、復讐の動機としては結構不純であるし、冷静に考えれば復讐したからといって再会できるなんておかしな話ではある。
結局復讐を目的ではなく、手段においているところに初雪の弱さがあると思う。

正直、ゴーストチャイルドとかぬかしている割には全然強い描写がないw
初雪が強く見える時はヒロインのために何かやっているときで、復讐の時はからっきし弱い。

・卒業後の初雪
どうすんだろ…

【シナリオ、その他考察】
以下はキャラに関する以外の考察。
ただ個人的に疲れたこともあって箇条書きで淡々と考察しているだけですw

●サクヤが手に負えない何か、とは?
卒業√で桜の告白に初雪が返事しようとする場面にサクヤが守る自信がないような何かが近付いてる的な発言があったが、あれは何か。
一つは桜に憑いていたゴースト。ただこれはサクヤが手に負えないはずがない。
もう一つ考えられるのは大野敦。強さ、状況も考えると一番妥当性が高い。
あとは場所的にナイトメアも考えられるが、初雪でなんとかなるレベルでサクヤがどうにもならないとは考えにくい。

●ホテル爆発事件の真相
宮棟曰く、大野の右腕的ポジの奴が川邉側に通じた結果の粛清らしい。
ただシロクマ√で佐々木が「止めなかった」とも言ってるので、佐々木としても大野を殺すことまでは求めてなかったが裏切り者一派が忠誠を示すために先走った可能性もある。

●ホテルホッシェンポロッツの謎
電気・水道・テレビ回線・ダイニング完備してるホッシェンプロッツについての考察。

一つ考えられるのが、ライフラインは旧内田市の偉いさん方が手を回している可能性。非主流派(ラン側)の人間がはつゆきのバックアップのために運用しているのが一番可能性が高い。
もしくは初雪が生活困難になって万一死亡すると桜が暴走しかねないのでカスガ主流派が手を回している可能性もある。

●卒業アルバムのタイトル
「はつゆきさくら」しか考えられないと思う。

●鏡の伏線
chapter7のうわさにあるゴーストにあった時の対処法で鏡を見せればいいという伏線について。
「桜が美容室でずっと目を閉じていて、美容師さんが困ってた」という夜の発言の伏線回収だと考えられる。

●カスガ考察
・流れ
過去話では旧内田市の中枢で大野がカスガを率いていたとある。そこで爆破事件が起きる。
ここで大野の遺志を継ぐ人間、ランをはじめとする一派と現在の宮棟が総代を務めるカスガと分裂したのではないかと考えられる。

・組織としての考え
宮棟自身の考えは、キャラ考察を参照いただきたいが、市の平和を第一に考えているが佐々木自体にあまり思い入れはないと考えられる。
(桜消滅後の初雪のテロなどは「警察等に任せても良い話」と思っているので)
しかしシロクマ√でカスガの男がシロクマに対し「お嬢様」といっているので、なんかしらの関係はやはりあるのだろう。
サクヤがシロクマのサポートに当たっているあたりでもそれは伺える。

・初雪へのアプローチ
ホテルホッシェンポロッツの考察でも行ったが、カスガは主流派、非主流派共に初雪のサポートにあたる理由は持っている。
主流派は初雪に万一のことがあると桜の暴走を招くため、非主流派が生活基盤を与えることを黙認していた節はある。
また元が大野率いるカスガなので、その息子に対する初雪にも思うところはあったのかもしれない。
ただ宮棟自身はサンプルとしての興味しかなかったようだが。

2010.07.02 Fri ナツユメナギサ NOSTALGIE レビュー

厳密にいえばラノベレビューのカテゴリなんだろうけど個人的判断というか個人ブログなので別に分類なんて俺が決めていいだろってことでエロゲーレビューで。
そしてブログをキサラギガン推しにしたので関連事項で書いてみたw

当然ネタバレ入ってます。
そのことをご了承で以下読み進めてください。

全体の内容を要約するならば「渚の後日談」
本編で歩をはじめとしたヒロインたちは渚によって救われ明日へと踏み出した。では渚はどうなのか?そのことを本編で未回収だった「大樹の謎」と絡め描いていくのが内容。

考察と言うか雑感をば。

俺自身の解釈ではあるけど渚は多分成仏(という表現は正しいのか賛否はあるかもしれないが)したのだと思われる。最後に南国編のロケットの渚と海にも陸にも残れなかった片割れの渚が出会う描写があるので、そこでおそらくは渚の心に決着がついてまあ成仏したのだろうと。

この小説自体は「ナツユメナギサ」という世界を楽しむうえで後日談集でしかないのかもしれないが、世界観を理解するうえでは必須だと思う。それが奇数話の南国編であかされるクリスマスである。本編では現実編、夢編共にほとんど触れられることのなかったクリスマスにスポットが当てられている。とはいえ謎が増えたとも言えなくもないが。

読んでて思ったのは主人公が片割れと融合することや大樹の生成の由来のあたりはどうもドラクエⅥを思い出すなぁと。前者は主人公の融合、後者はカルベローナが夢の世界に現れた理由と割と似てる気がするのよねw

あと各ヒロインの後日談もちょこっとのっけてある。
これ見ると主人公のことを覚えてるヒロイン(歩、羊、真樹)と覚えていないヒロイン(つかさ、はるか)に分かれてるなぁと。まあそれだけっちゃそれだけなんだけど。

まあ何が言いたいかって言うとだな
Lycee VA7.0でカヤがちゃんとカード化してくれよってことだな!


いじょ