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2017.04.17 Mon エロゲーレビュー:アキウソ -The only neat thing to do-

やたらエロゲやっててワロタ
まあ年度末年度初めだから田舎に封印されているだけなんですけどね…

0.関連ページ
(1)公式
http://www.campus.gr.jp/product/akiuso/index.html

(2)このブログ
ハルウソレビュー:http://escaper0702.blog.2nt.com/blog-entry-121.html
ナツウソレビュー:http://escaper0702.blog.2nt.com/blog-entry-124.html

1.キャラ
(1)エリス・F・カートレット(CV:有栖川みや美)
この作品での対象ヒロイン。
今まで謎だった背景事情も明らかになった(吸血鬼)

発声回数が当然多いため、なんか鼻が詰まったようなしゃべり方がやたら耳に障る問題が…
有栖川さんこんな演技だったっけ…。

(2)雫・サージェント(CV:くすはらゆい)
初顔のキーパーソン。
あざとさの化身でプレイヤーを全力でぶん殴ってくる。

正直、私はこの娘を攻略したかった(血涙)

(3)姫野桜月(CV:木屋場里絵)
ハルウソでのヒロイン。やっぱり車の人が暴力的に強い。
そして振られたあとの描写もまた魅力的で、ハルウソ、ナツウソのヒロイン陣をないがしろにしないシナリオ構成は好感を持てる。

(4)和泉葵(CV:夏野こおり)
ナツウソでのヒロイン。桜月ほどではないにしろ、振られ描写は描かれる。

(5)帝堂雪華(CV:榊原ゆい)
変声機の正体も恐らく会長と思われ、様々なところで登場、フユウソでの引っ張りもこの作品の肝と言える。

2.システム
大きな変更点はなし。

3.音楽・演出
登場人物がウソを言っている場合、テキストのフォントが変わる演出は今作でも当然登場。
アンチレッドラインとそのトリックの伏線は非常に上手い。

4.シナリオ
(1)「ウソシリーズ」の一部としての「アキウソ」
ハルウソ・ナツウソがどちらかというとキャラに焦点を当てているのに対し、こちらは「ウソシリーズ」全体の背景設定である魔法や吸血鬼などの設定に多く言及が見られる。
ハル→ナツやナツ→アキの伏線はそうそう多くはなかったが、アキ→フユについては多めの伏線を撒いているあたり、アキウソという作品から「ウソシリーズ」のシナリオの一部としての話が展開されているように思う。

(2)桜月と葵の描写と、そこから見える「分割作品のシナリオの在り方」
キャラの項でも触れたが、桜月、葵の心情描写にもそこそこの力を入れている。これは「桜月が一番だから、別にアキウソまではいいかな…」ってユーザー層に対し、ある一定の訴求効果を求めているのではないかと考えている。

モデル化(※)してみよう。
キャラA、B、C、Dのシナリオをフルプラ1本と、今回のように分割4本で売る場合を考える。
あるユーザーXが、キャラAに対して強いプライオリティを持っている場合、フルプラ1本で売れば8000円の売り上げを出せるが、分割の場合2000円しか出せない。
さて、XにBCDの分の購買意欲をどう出せばいいか、と考えると、1つとしてはAの登場回数をB、C、Dのシナリオで多くする方法が考えられるわけである。

ここから導き出される1つの結論としては、「分割作品のシナリオは、単にフルプラのシナリオを分ければいいというものではない」ということである。当たり前のようで、現在エロゲ業界が手を出しているロープライス作品が今後守っていくのか不安な面がある。

単に分割して、AシナリオではAしか出ません、BシナリオだとBしか出ませんでは、単発の売り上げしか見込めない。それぞれのシナリオにおいて、他の各キャラにそこそこの見せ場を用意する必要が、分割作品のシナリオには求められるわけである。
これはキャラをデザインした時点で、どのキャラにどういう役割を持たせて、ファーストインプレッションでは誰がウケそうか、というのをある程度計算したうえで販売順を考えなければならないため、フルプラより難しいと私は考えている。

ウソシリーズの完成度が高いと考えている理由の一つに、この辺りがしっかりできていることが挙げられる。

(※)このモデル分析はもうちょいちゃんとやりたかったんだけど、めんどくさくなったから一例のみにした。

5.エロシーン
1キャラに10もシーンあるのはやはり力が入ってると言わざるを得ないだろう。
詳細は割愛。

6.総合評価
ハルウソ、ナツウソと同様、低価格帯エロゲとしてみるなら完成度が価格以上の完成度はある。あとはヒロインとして好みかどうかの勝負になってくる。そういう意味では、ハルウソの方が好みではあるが、それは主観的評価に過ぎない。

ただし、ハルウソ、ナツウソと違うのは、この作品は単発でやるゲームとして考えると疑問符が付く点である。シリーズ3作目ということもあり、ハルウソ、ナツウソの知識はベースとなっているし、フユウソへのつなぎも見られるため、この作品については単独の評価が難しいと個人的には考えている。

ハルウソ、ナツウソをプレイした人が、ウソシリーズの世界観により入っていくための作品という側面が強いのではないだろうか。そう考えると、エリスが一番好きな人でも、最低限、ハルかナツのどちらかは触れてみるといいだろう。

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